社員が幸せに働ける環境を追求したら指示ゼロ経営になった会社
今週の火曜日に、
指示ゼロ経営(自律的な全員経営)を実践している
岐阜のヘナ専門美容室「月と風」を見学してきました。
社長の武藤花緒理さんとは、指示ゼロ経営を通じてご縁をいただきました。
さて、この「月と風」
・日曜日定休
・営業時間は、9時~17時(予約終了じゃなくて閉店が17時)
・給与は同業他店よりも1~2割高い
という厚遇なのですが、
人集めのためにしているのではありません。
社長の「社員が幸せに働ける会社にしたい」という願いから
・店長なし
・賃金をスタッフが自分たちで決める
・メニューもサービスも全部自分たちで決める
・自分たちで決めて→実践して→検証して改革、を繰り返す
という指示ゼロ経営を実践し、
スタッフ自身がこの環境を作り出しています。
社長は指示を一切出しません。
指示をしなくなった社長は何をしているのか?
では社長は何をしているのか?
疑問に思いますよね?
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スタッフが自分たちで考えられるようになるための環境整備を行っています。
具体的には、
・スタッフによる意思決定のための情報提供
(決算情報など経営情報を一切合切オープンにしています)
・スタッフの思考力を深められるように考え方のノウハウや知識を提供
だから権利意識の強いスタッフはいないのです。
この求人難でも応募が絶えず(現在は募集なし)
とても素晴らしい方が応募してきたため、
その方が活躍できる場を提供するために2店舗目を出店した。
という逸話もあります。
ちなみに採用面接はスタッフによる集団面接で、
待遇の話になると、スタッフが
「いくら欲しいですか?」
と応募者に聞くそうです(笑)
なぜこんな尖った美容院が出来たのか?
それにはこんなエピソードがありました。
3年前、お母さまが30年経営していた美容院でスタッフが集団退職した挙句、
顧客をごっそり連れて独立してしまうという事件が勃発!
その危機的状況で、やむを得ずお母さまから美容院を継ぐことに。
大変な苦境に立たされ、「正直もう二度と人を雇いたくない!」と思ったとか。
そんな折、指示ゼロ経営を提唱されている旧知の米澤晋也さんと再会したことで、
管理しない経営が可能だと知り、実践してみようと思ったそうです。
実は、社長は美容師ではありません。
だからこそ、業界の慣習にとらわれずイノベーションを起こせたのです。
スタッフが語る指示ゼロ経営
見学会ではお店のスタッフの生の声を聴くこともできました。
大手の美容院から転職されてきた方が多く、
前の職場は押しなべて指示100だったとか。
印象に残った言葉をいくつかご紹介します。
「自分がキレイになったことで泣く人を、この会社に来て初めて見れた。」
「前の職場は数字のためにやっていたが、ここは純粋にお客様のためにやっていて、その結果数字がついてきている。」
「転職してきて指示100から指示ゼロになった時、きれいごとじゃなく戸惑いより楽しみの方が大きかった。こんなに自由にさせてもらっていいのか!解き放たれた感じ。」
「前の職場では指示100で動いていたので、行動の結果に正直あまり興味がなかったが、今は自分たちで考えるぶん、やってみてダメだったら気付きがある。」
「指示ゼロで動いているうちに、みんなに自然と考えられる力がついてきた。」
指示ゼロ経営で芽生えた変容
スタッフが指示ゼロ経営を通じて得たものは他にもあります。
素の自分を安心して出せる、
自分の頭で考えられる環境だから、
仕事を通じて知ることができた自分の持ち味や役割を
職場以外でも発揮できるようになった。
その結果、
・家族関係や周囲との関係も良くなった。
・ゆとりができて、家族との時間だけでなく、地域活動をする時間も出来た。
・他のコミュニティでも持ち味を発揮できるようになった。
そうです。
いかがでしょう?
もしかしたら、にわかには信じられないかもしれませんね。
でも、もしうちの会社でもやってみたい!
と思われたのであれば、是非トライしていただきたいです。
弊所でも米澤さんとチームで支援を行っております。
こちらの全員経営プログラムをご覧いただけると嬉しいです!
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