krilosr’s blog

遠慮がちな社員から面白いアイデアがどんどん出てくる「全員経営」

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渋沢栄一の一貫性

先週に引き続き、今週も渋沢栄一についてお伝えします。
今週のテーマは、とても印象に残った一貫性についてです。

 

栄一は若い頃、尊王攘夷のために倒幕を試みようとしたことがありましたが、
捨石になるだけだと恩師に諭されたこともあり、思い留まりました。
その後、縁あって一橋家の家臣となり、十五代将軍慶喜幕臣となるのです。
また、維新後には、大隈重信の説得により大蔵官僚となります。

 

傍から見たら大きな変節に見えます。
日和って志を曲げたのか?
と見られてもやむを得ません。

 

しかし、実は志は一貫していたのです。

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渋沢栄一の一貫した志

倒幕を試みようとした根底には、
「こんな身分制度のある幕藩体制では、この国は立ち行かなくなる。
 国を根っこから変えなくてはならない。」
という志があり、

明治の世でも
「軍備ではなく人々の生活が豊かになってこそ、国は強くなる。」
という志がありました。

 

そうなのです。一貫して、
「国を良くしたい。」
と思い続けていたのです。

 

そして、その志を支えた規範もありました。
それは、幼い頃より父と論語から学んだ道徳規範です。

 

「決して道理を踏み外さない」という規範と、
「国の繁栄のために尽くす」という志。

この二つを軸に活動していたからこそ、
後世の日本経済の礎を築く大活躍があったと言えます。

 

ここから学べることは、
見た目の一貫性にこだわり過ぎないことが大切だということです。

 

信念に一貫性があれば、他人から見える行動や事象が変容しても良いのです。
変わらないことに固執すると意固地になり、却って判断軸が鈍ってしまいます。

信念の一貫性と同じ行動をとり続けることとは、全く意味合いが異なります。

一貫性を保ちながら事業を転換し、発展したケース

事業でも同じことが言えます。

美しさをキープする薄膜技術を転用して、
化粧品事業に転換した富士フィルムが有名ですが、

身近な例で言うと、
私の友人の経営者にも、志はそのままに、事業を大きく転換し
発展させている人がいます。

 

一人は新聞販売店の友人。

先代が病に倒れ、若くして三代目として事業承継しましたが、
新聞の販売部数はインターネットの登場と共に減り始めたそうです。

そこで、自社の持ち味を社員みんなで考えたところ、
地域の人を、誰よりもどの企業よりも知っている。
ということでした。

そこから試行錯誤を経て、
「地域の人とともに地域を良くする」
というテーマが浮かび上がりました。

今では行政から地域づくりを依頼されるまでになり、
新聞販売業とともにイベント運営・ホテル運営事業も行うようになって、
会社は大きく発展しています。

 

もう一人は化粧品販売店の友人です。

同じく事業承継したところから始まります。

化粧品販売は初めてでしたが、お客様に寄り添いたく、
試行錯誤しながら丁寧なカウンセリングを重ねるうちに、
いつしかお客様と共に本人も気付かない本音の想い(根っこ)
を見つけられるようになりました。

それと同時に、
「お客様の魅力を発見し、活かしきること」
という軸が明確になりました。

その軸を大切にすることで、
今は、美活脳Ⓡという独自のメソッドを確立し、
女性のみならず経営者の支援もされるようになり、
美容業界のみならず広くご活躍されています。

 

2回にわたって渋沢栄一について書きましたが、
真の一貫性というのは、柔軟性と共にあるものだなあ。
ということを学べる良い機会になりました。

何かの折にでも、
このエピソードを思い出していただけますと幸いです!

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