渋沢栄一から知る不易流行
昨日初めてオンライン読書会というものに参加しました。
ZOOMというネット会議システムを使って、各々別々の場所から参加するしくみです。
課題図書は、『渋沢栄一の経営教室 Sクラス』(日本経済新聞出版社)
この本は小説仕立てで、渋沢栄一の生きた時代と現代、そして未来が時空を超えて交差するフィクションなのですが、それでも若き渋沢栄一がどのような志でいかに成し遂げたのかを知ることができます。
私はこれまで教科書程度のことしか知らなかったので、大いに学びになったとともに、新鮮な驚きがありました。
何に驚いたか?
それは、現代でも十分通用する柔軟な思考です。
渋沢栄一の柔軟な思考
時は幕末から明治にかけて。
渋沢栄一は、この時代に既にこれだけのことを考え、実践していました。
■全体最適
「自分の身の回りだけでなく、他人も国も富んでこそ真の富である。」
「軍備ではなく人々の生活が豊かになってこそ、国は強くなる。」
というようなことを言ってるんですね。
また、大蔵省に推挙されると、省を横断した思い切った改革が必要と新しい役割を作って実践もしました。
■すぐやる、後でなおす
思い立ったが吉日。
不完全でもやってみて、修正を繰り返す。
■情報の共有
「人々がものを判断する材料は情報である。」
と力説し、新聞社(後の日経新聞と毎日新聞)の立ち上げを支援し、情報の共有に努めました。
■既成概念にとらわれない
これぞと思ったものは躊躇なく試す。
フランスで体験したことを日本にどんどん取り入れ、国では出来ないと思えば、躊躇なく下野し、民の立場で改革を進めていきました。
■仲間と助け合う
「事業は独りでできるものではない。良き同志・良き仲間が必要である。」
■根本原因は何か
「しっかり見ようすれば、隠れているものまで見えてくる。」
いいことも悪いことも表面的な事象にとらわれず、それが起きてしまっている真の原因(ボトルネック)は何か?をとことん突きとめ、その根本から学び取ろうとしていました。
渋沢栄一の思考とTOCの共通点
と、読み進めていくうちに思いました。
上に挙げたことは、
まさしくTOC(制約理論)※ と同じなのではないか?と。
※TOCとは、ボトルネックと呼ばれる根本原因に注目し、活かすことで劇的改善をもたらす理論です。
弊所の全員経営プログラムのSTEP4にも取り入れています。
原理原則は時を超え姿を変えても生き続けるんだなあ。
不易流行とはまさにこのことか。
と思ったのでした。
みなさんもご関心があれば、是非読んでみてくださいね!
この本を読んでもうひとつ感じた「一貫性」については、次回のテーマとします。
お楽しみに!
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