krilosr’s blog

遠慮がちな社員から面白いアイデアがどんどん出てくる「全員経営」

フラット型組織の就業規則作成が得意なクリーロ企業文化研究所の公式ブログです

アクティブラーニングで経営を学ぼう

先日、長野県のとある中学校の新中学一年生に、
夢新聞というコンテンツを活用したアクティブラーニングの授業を行いました。

本日はそこでの学びをシェアします。

 

======================

※1 アクティブラーニングとは
授業を受動的に聞くスタイルではなく、
学ぶ側が主体となって課題を発見し、
共に教え合ったり、知恵を出し合ったりして、
自分たちで解決策を導き出すこと。
また、そのすべての過程から自発的に学びを得る学習方法です。


※2 夢新聞とは
夢や目標を叶えるために必要なのは、夢を共有し、みんなで助け合うこと。
それを、新聞を作る工程を通じて学ぶというものです。
詳細はこちらから
======================

  

入学したばかりで、まだ人間関係が形成されていない中学1年生に、

・70分という限られた時間内で

・みんなで助け合って

・全員が夢新聞を完成させ

・全員がひとりひとりの夢を発表する

というミッションを伝えます。

 

講師も先生も、やり方は一切教えません。

講師がやっていいのは、

・ミッションを伝わりやすくする工夫と

・安心して語り合えるリラックスした場づくり

・ひたすら見守る

たったこれだけ!

生徒からしてみれば、とんでもない無茶振りです。

 

果たしてその結果は!?






残念ながら、新中学一年生の5クラスすべて、ミッション達成が叶いませんでした。

しかし、生徒たちの行動を通じて、講師の私にも大きな学びがありました。

 

アクティブラーニングに学ぶ集団の変遷 

舞台こそ中学校ですが、
そこで起こることは、会社と同じだということです。
なぜなら、どちらも集団だからです。


今回私が担当したクラスで起きた集団の変遷は、こんな感じでした。


1.無秩序なところからスタートし、二手に分かれる
A:とりあえず小集団を形成 1A
B: まずは自分の夢新聞作成に集中 1B


2.1Bの二極化
A:「誰か助けて欲しい人~!」と仲間を助ける人(イノベーター)登場 1B-2A
B:更に自分の夢新聞に没頭、じっくり時間をかけ完成 1B-2B


3.集団の二極化
A:イノベーターの周りで、夢新聞を完成させようという機運が高まり始める 3A
B:1Aのまま時の流れに身を任せる 1A-3B


4.小集団の変化
A:3Aのメンバーがどんどん夢新聞を完成させ始める 3A-4A
B:3A集団を見て焦りを覚え、「誰か助けて~」と声を上げ始める 1A-3B-4B
C:依然、なす術なく白紙を抱える 1A-3B-4C


5.大集団への変貌
A:完成組の助けを借り、4B集団から夢新聞を完成させるメンバーが出始める
B:そのままタイムアップ 1A-3B-4C-5B

 

上記の集団の変遷を図解してみました。

f:id:krilosr:20190502092751p:plain

いかがでしょう?
こうした集団の変遷は、会社でもよく起こることではないでしょうか?

 

更にいえば、
1C:最初から目的を持って集団を形成する
という動きがあるのが望ましいですし、

1A-3B-4Bがもっと早くミッション達成に意欲的になり、
1A-3B-4C-5Bができるだけ少なくなる
のが理想的です。 

ミッション達成の秘訣

では、どうすれば、ミッションが達成されやすい集団になるのか?

それは、
・なぜそのミッションを達成する必要があるのか?が共有できている
・生徒(社員)がやりたいことと、学校(会社)が達成したいことが統合されている
という前提があり

 

その上で
・安心安全(自分の思い付きをバカにされない)で
・お互いの思い付きをワイガヤできる
文殊の知恵になりやすい場がある


という条件が満たされることです。

経営者にお薦め!夢新聞講師

私は、夢新聞講師を経営者にこそお薦めしたいです。
なぜなら、日常の会社においては渦中にいるため気付けないことを、
アクティブラーニングの講師という立場を通すことで、
俯瞰できるようになるからです。

  

今回の講師体験を通じて、経営との共通項として

・想定外なことへの対応

・いかにしてミッションを共有するか

・思わず先回りして指示したくなるのをどうやって抑えるか

・どのように心理的安全性を担保するか

・成果をあげるための場づくりをどのように工夫するか

を学ぶことができました。

 

たった2時限ですが、非日常の場だからこそ、
日常の思考癖・采配癖が浮き彫りになるのが本当に面白いと思いました。

 

もしかしたら、
「夢なんて今更そんなの恥ずかしいよ!」
という方もいらっしゃるかもしれません。
でも、ご安心を。

 

私も夢という言葉とは程遠いリアリストで、最初はかなり抵抗がありましたが、
やってみると大きな学びがありました。

また、体験を知恵に変えて日常に落とし込めるのは、
リアリストだからこその強みと言えます。

 

これを読んで夢新聞講師に興味を覚えた方は、
ぜひ、こちらへアクセスしてみてくださいね。

また、夢新聞講師のご依頼もお待ちしております!

 

yumeshinbun.com

プロフィール

プロフィール

 大沼 恭子(おおぬま きょうこ)
クリーロ企業文化研究所 代表
特定社会保険労務士

2010年11月 社会保険労務士試験に合格
2012年8月末 社会保険労務士事務所を開業
2014年4月 特定社会保険労務士 付記

 

  社員が指示待ちになっていて自発的に動いてくれない、自分の想いや会社の方針が社員に伝わっていない、社員の持ち味を活かせていないとお悩みの経営者に、労働法の専門知識と4年にわたり研究してきた自律型経営をベースに本音の経営理念の共有をサポート。
 ネットメディアや不動産仲介、新聞販売店など様々な業種を対象に本音の経営理念をベースとした全員経営をアドバイス。「支援した年の決算で売上3.5倍利益60倍」「求人ゼロから15人になり求めていた人材を2名採用」「指示しなくても社員が最適な判断をできるようになった」「社員教育が楽になった」「会議が有意義な時間に変わった」など成功事例多数。

 社会保険労務士事務所の経営者として6年の経験があり、労使トラブルの起こらない社員が安心して働けるための環境づくりを得意とする。顧客の業種は多岐にわたるが、フィットネスクラブ・建設業・運送業など現場が主体となる産業が多い。専門家として、日経ウーマン、日経ムック、日経ビジネスオンラインなどに監修記事掲載実績あり。

 2017年から始めた儲かるホワイト企業セミナーは10回を超え、経営者が多数受講。労働法の専門知識と4年にわたり研究してきた自律型経営をベースに「全員経営プログラム」を考案。

 

 

peraichi.com

全員経営とはこんな経営です

お久しぶりのブログです。

今朝、旅先以外で初めて散歩をしました。

朝日を浴びるとこんなに気持ちがいいなんて!

癖になりそうです。

 

さて、今日は、今一番力を入れている

全員経営についてお伝えしようと思います。

 

 

全員経営って実のところ何なの?

 

私が定義する全員経営とは、
社員が主体的に参画する会社になること
です。
 
 
全員が「参加」ではなく、
社員が主体的に「参画」するということに
重きを置いています。
 
 

参加と参画の違い

 
では、参加と参画とはどう違うのでしょう?
 
大辞林では、次のように定義されています。
■参加
ある目的を持った集まりに一員として加わり、
行動をともにすること。
 
■参画
政策や事業などの計画に加わること。
  
 
つまり、
参加は既にある集団に加わるのに対して、
 
参画は
自発的に企んでいく
ということ。
 
 
もう少し別の表現をすると、
 
 
社員おのおのが自分の意思で仕事をたくらむ。
結果、経営に参画することになり自分事になる。
 
 
ということなのです。
 
 
なんとなく意味はわかったけど、
具体的にどうやったら社員が参画し始めるの?
という疑問をお持ちの方も多いと思います。
 
 
それについては、また改めてお伝えしますね!
 
 

お知らせ

「社員が参画したくなる!業務フロー改善セミナー」
を5月下旬に開催します!
 
 
詳細が決定しましたら、またお知らせします。
どうぞ、お楽しみに!

よい企業文化があれば戦略戦術はいらない、わけではありません!

常日頃、

「企業文化が経営を大きく左右します。」

とお話しておりますが、

当然ながら目的はよい企業文化をつくることではありません。

業績を上げ、会社を存続させることです。

 

かの二宮尊徳翁の言葉に

「道徳なき経済は罪悪であり、経済なき道徳は寝言である。」

というものがあります。

 

道徳にもとり我欲を追求する経営は、最初は多少儲かったとしても、やがて廃れます。

とはいえ、道徳に比重を置きすぎ経済がおろそかだと会社は存続できません。

道徳と経済は、会社経営において両輪です。

 

私はよく経営をパソコンに例えていますが、

企業文化はOSで、戦略戦術はアプリケーションソフトです。

二つ揃わなければ用をなしませんし、活用するには順番を守る必要があります。

戦略戦術の効果をいかんなく発揮するためには、まずはよい企業文化づくりに取り組むことが不可欠なのです。

 

何のためによい企業文化をつくるのか、目的を常に意識して取り組みましょう!

あいさつは居場所をつくる特効薬!?

あなたの会社では、どんなあいさつをされていますか?

と聞かれると、答えに窮する方も多いのではないでしょうか。

もし、無意識にされているのでしたら、今日から意識を変えてみてください。

 

先日研修で携わった会社に、2週間前に中途入社した社員がいました。

専門家集団ということもあってか、周りに圧倒されてしまい身の置き場がないとのこと。

もちろん、他の社員はその方を歓迎されているのですが、どうにもそれがご本人に伝わっていないようです。

 

しばし観察すると、至って普通に接しており、特に問題なし、と見過ごしてしまいそうです。

 

こんな時に威力を発揮するのが、「意識してする」あいさつです。

「顔を見て、名前を呼んで、あいさつする」

これだけです。

 

たったそれだけ?と拍子抜けしそうですが、

・顔を見る

・名前を呼ぶ

という、誰に対してあいさつしているのかが明らかにわかることが大切なのです。

 

あいさつは、単なるマナーではありません。

お互いの存在を認め、コミュニケーションを取るためにあるのです。

存在を認めることで、相手の居場所をつくります。

たった一言のあいさつで、職場が明るくもなれば暗くもなる、特効薬なのです。

 

ちなみに具体的な実践例はこちらです。

・あいさつの意味を社員に伝えている

・相手の顔をみて笑顔であいさつしている

・上司が部下より先にあいさつしている

・経営幹部が率先して自分からあいさつしている

 

ぜひ、これから意識して取り組んでください。

当たり前のことを当たり前にし続ければ、会社が変わりますよ。

顧客満足は社員満足より出でる!?

経営者に、どんな会社にしたいですか?と質問すると、

「お客様を大切にする会社。」

と答えられる方がそこそこいます。

明確なビジョンがない会社では、特に顕著です。

 

確かに顧客あっての企業という側面は否定できません。

そのため、会社も顧客満足(CS)を最重視しがちです。

だからこそ、考えていただきたいことがあります。

 

それは、あなたの会社の商品・サービスを創り提供するのは誰か?

ということです。

言わずもがな社員のみなさんです。

 

ところで、あなたは、格安居酒屋でひざまずかれて居た堪れない思いをしたことはないですか?

社員に無理をさせる顧客第一主義は、こうして必ず顧客に見破られます。

 

では、顧客が心地よく感じる商品・サービスを提供するにはどうすればよいのでしょうか?

それは、社員があなたの会社で働くことに喜びを感じるような、働きやすい環境の整備に取り組むことです。

こうした社員満足(ES)向上への取り組みが、CS向上につながります。

 

では、具体的にどのように取り組めばよいのでしょうか?実践例を挙げてみます。

・社員の声をアンケート調査などで定期的に聴き、結果をフィードバックし、必要な対策を講じている。

・社員の声を定期的に聴き、職場環境、仕事環境の改善に活かしている。

などです。

 

地道な努力が必要ですが、効果はあります。

今日から是非取り組みましょう。

社長の「自分の分身が欲しい」はこれで解決!

プレイングマネジャータイプの社長には共通の願いがあります。

一体何だと思いますか?

それは「自分の分身が欲しい」ということ。

お客様から「やっぱり○○さんが来てくれると安心するね~」と言われることに徐々に不安を覚えてきた、という方が実に多いのです。

 

その人当たりの良さと対応力の高さを買われ、依頼が引きも切らないようになると、全ての顧客の期待に応えたくても物理的に限界が見えてきます。

そのため社員に対応してもらいますが、

お客様は社長のファンなので、社員が行くと不満につながる。

という悩みが生じます。

そうして、冒頭の「自分の分身が欲しい」に繋がるのです。

 

そんな悩み深きみなさま、実は画期的な解決方法があるんです!

一体なんだと思いますか?

 

それは、社長のファンを会社のファンにしてしまうことです。

 

でも、どうやって?

社長の本音からつくった経営理念をベースに企業文化を醸成し、社員と共有することで実現できます。

 

では、具体的にどのように取り組めばよいのでしょうか?実践例を挙げてみます。

・経営理念と社長の本音に乖離がないかチェックする。

・経営理念に込められた社長の本音をことあるごとに社員に語りかける。

・経営理念を具現化するための仕組みづくりを、社員主体で取り組めるように支援する。

などです。

 

社員みんなが同じ理念で仕事ができるようになると、社長のファンは徐々に会社のファンへと成長します。

さあ、あなたの会社も取り組んでみませんか?