krilosr’s blog

遠慮がちな社員から面白いアイデアがどんどん出てくる「全員経営」

フラット型組織の就業規則作成が得意なクリーロ企業文化研究所の公式ブログです

現場主義の体現のつもりで現場仕事をしていませんか?

お客様のお話を伺っていると、
経営者自ら社員と一緒に現場仕事をしていることがままあります。

 

理由は
・現場主義だから
・お客様に、「やっぱり〇〇さんにお願いしたい!」と言われるから
・社員に背中を見せたいから
など様々ですが、自ら望んでされていることが多いです。

 

クリエイティブな職業やコンサルタントなど、
経営者本人と仕事が密接に結びついているものは致し方ない側面もありますが、
そうでない場合は、一刻も早くやめましょう。
経営に携われる時間が大きく減ります。

 

「そうは言っても経営者も現場を知る必要があるんじゃない?」
一理ありますが、そのために社員と同じ仕事をする必要はありません。
現場の状況を適切に把握し、それを経営に活かすことができればよいのです。

 

では、具体的にどのように取り組めばよいのでしょうか?実践例を挙げてみます。
・経営者が定期的に現場を観察し、事実を認識したうえで現場の社員とともに問題解決をはかっている
・現場の意向や現場で得られた事実を経営改善計画に活かしている
・現場で働く社員に対して働きやすい職場環境の整備をしている
などです。 

 

現場主義とは社員と一緒に現場仕事をして額に汗することではありません。
現場の状況を適切に把握し、経営に活かすことです。
自己満足のために本業が疎かになっては本末転倒。
心当たりのある方は今すぐ改善しましょう!

カッコイイ経営理念が社員に浸透しないのは何故?

いつも自分を頼りにしてくださるお客様を会社のファンにしたい!と願っている経営者のみなさんは、
憧れの名経営者の言葉を経営理念にされている方も多いのではないでしょうか。
「とっても素晴らしい言葉なのに、思いのほか社員に届かない。」
という悩みを伺うこともあります。
 
経営者のみなさん ( 以下社長とします )と憧れの名経営者は、規模は違えど同じ経営者。
そこに共通項を見出せます。
残念ながら、社員のみなさんと名経営者の間には共通項が殆どありません。
そのため、どんなに名言至言であっても心に響くことが少ないのです。
 
でも諦めないでください。
社員との共通項が山ほどある人がいます。
立場は違えど日々同じ会社で過ごしている仲間です。
もうお気づきでしょうが、社長です。
 
そう、社長の中に常にある本音であれば、がぜん社員の心に届きやすくなります。 
是非とも社長の本音を経営理念に込めましょう。
そして、経営理念の共有に取り組みましょう。
 
では、具体的にどのように取り組めばよいのでしょうか?実践例を挙げてみます。
・経営理念と社長の本音に乖離がないかチェックする。
・経営理念に込められた社長の本音をことあるごとに社員に語りかける。
などです。
 
経営理念と社長の本音が乖離していると、社員と共有できません。
社員が矛盾を感じるからです。
憧れの名経営者の言葉よりも社長の本音を経営理念に込めてください。
今すぐ経営理念の見直しを図りましょう!

細かい指示をしたくなるのは社員の方向性がバラバラだからってご存知でした?

自分を支持してくださっているお客様を会社のファンに変えたい!と願う経営者から、
「でんと構えていたいのに、社員に細かな指示や指摘をしたい衝動に駆られる。」
という悩みを相談されることがあります。
社員の言動にヤキモキしてしまう気持ち、よくわかります。
 
ところで、経営者が社員に対して細かな指示や指摘をしたくなるのはなぜでしょうか?
実のところ瑣末なことがいちいち気になるのではなく、会社の目指す方向性や目的に反する言動だから、つい口を挟みたくなるのではないでしょうか?
 
会社にとって大切なことは、社員が同じ方向に進み、目的を達成することです。
そして、その方向は、経営理念を共有することで揃えることができます。
 
では、具体的にどのように取り組めばよいのでしょうか?実践例を挙げてみます。
・経営理念を具現化するための仕組みづくりを、社員主体で取り組めるように支援する。
・お客様の声から、経営理念を体現している具体例を取り上げ、社員にシェアする。
などです。
 
上記のように、経営理念に沿った言動とは何か?ということを、社員が自律的に考えられる環境をつくる。
それが、経営者の大切な仕事です。
 
経営理念を共有できれば、おのずと社員も同じ方向に進むようになり、やがて細かな指示や指摘をしたい衝動に駆られなくなりますよ。
おためしあれ!

結果をほめるよりもプロセスを承認しよう

あなたは有能な社員に対して、
「Aさん、今月も売上1位でさすがだね。出来る人は違うね~!」
「Bさんの資料の完成度は凄いよね。やっぱりセンスあるといいねえ。」
なんて、 結果や能力をほめていませんか?
 
「えっ、ほめるのはいいことでしょ?」
という反論が聞こえてきそうです。
 
確かにほめないよりは良いですが、
その結果に至るプロセスを承認したうえでほめることの方が、もっと大切です。
 
では、なぜ最初にプロセスを承認することが大切なのでしょうか?
それは、社員の安心感と自己肯定感につながるからです。
 
能力が高い社員でも、易々と結果が出せるわけではありません。
結果に至るまでの努力や試行錯誤といったプロセスが必ずあります。
そのプロセスが承認されると、
社員は「気に掛けてもらえているんだ。うちの会社は結果だけが求められているんじゃなくて、取り組みも認めてもらえる場所なんだ。」
と安心感と自己肯定感を抱きます。
そして、ますます一つ一つの仕事に真摯に取り組むようになり、それが自ずと結果として実を結ぶようになるのです。
 
とはいえ、プロセスはなかなか把握しづらいですよね。
そこで大切なのが、社員をよく観察することです。
よく観察することで、プロセスやささいな言動などを把握しやすくなります。
 
把握できたら承認しましょう。
プロセス承認 の具体的な実践例を挙げてみます。
・結果よりも、社員が目標を達成するプロセスなどを認めたり、ほめたりしている
・社員の言動において、小さなことこそ認めたり、ほめたりしている
 
いかがでしょう。できそうですか?
まずは今から試してみましょう。
少しずつ社員との関係性が変わりますよ!

社員がチャレンジしやすい環境を整えよう

社員に現状を打破して欲しいのに、
「社員が達成可能な目標を掲げがち」
「前例にとらわれ、新しいことにチャレンジしない」
と、ぼやく経営者がいます。
 
確かに、前例や過去の成功体験を踏襲すると、失敗する確率は低くなりますが、進歩がありません。
それどころか後退するリスクも高いです。
大きくうなずかれた読者も多いのではないでしょうか。
 
ところで、そんなあなたの会社はチャレンジしやすい環境になっていますか?
 
チャレンジしやすい環境の目安は以下のとおりです。
・現状よりレベルの高い仕事を与えている
・失敗は成功へのプロセスとして、チャレンジしたこと自体を讃えている
・たとえ失敗しても、チャレンジした過程でうまく行ったことを認めている
・新しいやり方や発想が必要となる目標を持たせ実践している
 
では、なぜチャレンジしやすい環境が必要なのでしょうか?
 
それは、結果ばかりが重んじられる環境だと、社員が萎縮してしまい、
リスクの少ない前例の踏襲に留まったり、達成可能な目標を選択しがちになったりするからです。
すなわち、冒頭の経営者のお悩みのループとなるのです。
 
たとえ経営者が「チャレンジすべし」と号令をかけていても、環境が整っていなければ、社員は取り組みようがありません。
社員に現状打破してチャレンジして欲しいなら、上記のチャレンジしやすい環境を整えていきましょう。
 
失敗したからと言って、結果のみに着目して叱責してはダメですよ。
チャレンジの過程で、うまく行ったところ、今後活用や展開が可能なところがあれば、大いに認め讃えましょう!
 
まずは経営者からチャレンジを!

決め過ぎてキマラナイ経営者になっていませんか?

経営者の大事な仕事の一つは決定すること。
日々の経営に関する事項から細々した業務遂行まで、アレもコレも自分が決めなきゃ。
「自分の決定に社員の生活がかかっている。」
そう断言する経営者もいます。
 
しかし、本当に細部にわたるまで経営者が決める必要があるのでしょうか?
その根拠はなんでしょうか?
 
経営者が細々したことまで決め、社員に意思決定権を与えないことは、
社員が自ら考え行動する機会を奪うことになります。
 
社員はあなたの手足ではありません。
頭脳のある独立した個人です。
一定の意思決定権を与えることこそ、社員の自律支援につながります。
 
経営者はビシッと方向性を決め、
「ここからはみ出さなければOK」というフェアウェイさえ決めてしまえば、
他の意思決定は社員に任せてよいのです。
 
経営者としては、
「自分が目を離すとフェアウェイから外れた決定をしてしまうかもしれない。」
そんな不安があるかもしれません。
 
しかし、それを解決する方法はあります。
それは、経営者の本音をもとに経営理念をつくり、
その理念をもとに企業文化をつくることです。
 
経営理念をみんなで共有し、企業文化をつくりあげれば、
社員はその文化にふさわしい意思決定をするため、
おのずとフェアウェイから外れた選択はしなくなります。
 
さあ、あなたも思い込みから脱却しませんか?
そして、企業文化づくりに取り組みましょう。
決めすぎないのにキマッてる経営者になれますよ!

社員の自律性を育みたいなら前準備をお忘れなく

経営者のお悩みとして多いのは、
「社員の自律性を育成したいが、上手くいかない。」です。
あれやこれや試行錯誤を重ねて日々奮闘されているのですが、
なかなか思うようにはなりません。

 

先日あったご相談では
社員が物理的に依存できないよう、
会社にいる頻度を急に減らしたら、
社員の不満が増大した。
というものがありました。

 

これまで頼りっきりだった社長がいきなりいなくなってしまったので、
意思決定が滞ってしまい、社員が困ってしまったんですね。

 

経営者になる人は、決断の早い人が多いです。
そこで、つい自分に置き換えて「このくらい大丈夫だろう。」

とやってしまうのですが、
いきなり理由の説明もなく経営者の在社頻度が激減すると、
当然ながら社員もとまどいます。
荒療治が過ぎるというものです。

 

何かを始める時は、かならず社員に
・なぜやるのか
・会社の目指している方向性はどちらなのか
ということを説明しましょう。

 

先の例に置き換えると、
・社員のみんなに意思決定できるようになって欲しいので、自分(社長)は社外活動を増やす
・ついては、どのようにやれば意思決定ができるようになるか、みんなで考えよう
という前準備が必要なのです。

 

でないと、
「ま~た社長の気まぐれが始まった!」
「聞いてきたことを後先考えずに試そうとする。」
と社員の不満が鬱積します。

 

経営者はバイタリティのある方が多いので、
ついつい『獅子の子落とし』をやってしまいがちですが、
きちんと手順を踏んで実行しましょう!