企業文化が業績に及ぼす影響
バンドエイドや使い捨てコンタクトでなじみの深い、ジョンソン・エンド・ジョンソン(以下J&Jと記します)という会社があります。
J&Jは1886年にアメリカで誕生した歴史のある会社ですが、なんと、かのリーマンショックが起こる2009年まで、76期連続増収増益を達成していました。
また、リーマンショックから立ち直った2011年から、再び増収増益を続けています。
これだけの長きに渡る成長は、目先の利益を追求していたのでは決して成し得ません。
J&Jでは、1943年に「我が信条」というクレドー(J&Jではクレドをこう呼んでいます)の原型を作成して以来、機を見ては従業員とともに改訂を続けています。
J&Jの従業員は、何か岐路に立ったとき、ビジネス上の判断が必要となったとき、心が揺らいだとき、いつもクレドーを基準に意思決定をしているそうです。
成長し続ける組織であることと、クレドーが従業員に浸透することで血肉となって企業文化を形成することが、密接に結びついていることは明らかです。
もちろん企業文化「だけ」で業績を伸ばすことはできません。
しかし、「商品開発の場」「営業の場」「内勤の場」「研究の場」と、それぞれの持ち場のそれぞれの意思決定の場で企業文化が大きな影響を及ぼすことは言うまでもありません。
従業員全員が、企業文化に基づくブレない一貫性のある選択を行うことで、長期的に安定した成長ができ、企業の永続性に繋がるのです。